Chapter 12. メールとニュース

目次
12.1. sendmail
12.2. fetchmail
12.3. mutt でメールの読み書き
12.4. メール受信戦略
12.5. メール送信戦略
12.6. 高度なメールのツール
12.7. tin でニュース

この章では、 NetBSD でのメールとニュースの使い方を説明します。 簡単だけども非常に一般的な設定が記述されて: モデムを使ってプロバイダーと接続しインターネットにつなぐホストの設定: この章では Chapter 10 の設定、 このようなネットワーク設定を仮定します。 どこからはじめたら良いかわからなくても、紹介だけの文あるいは技術ドキュメントだけしか 読んでいなくても、 この "simple" 設定が難しいことがわかる; 実際には細かいことは本当に挑戦的だという事に 気がつくはずですが (例えば、内部ネットワーク名を "real" 名に対応させるには sendmail を良く知っている必要があります)。 メールとニュースの一般的な設定についてはこのガイドの範囲を超えるので; 良い Unix 管理本を見てください (非常に良いもののいくつかは NetBSD のサイトにリストされています)。 この問題は実は非常に複雑で 設定や接続が無数にできて、そして 一つのプログラムの設定では充分ではないからで: いくつかのコンポーネントが 協調するような、ぴったり正しい設定をする必要があるのです。

この章では人気のある2つのアプリケーション、メール用の mutt とニュース用の tin について、その設定についても簡単に記述します。 この利用法については、使い方が簡単なのと、良いドキュメントがあるので 記述しません。 明らかに、 mutt を使うことも tin も強制的な事ではなく: 他にも多くの似たようなアプリケーションがありますが、(始めるにあたって)starting pointとしては これらを使うのが良いと思います。というのも、これらは広く用いられていて、 シンプルで良く動き、そしてディスク容量もメモリーもあまり食わないからです。 この両方ともがコンソールモードのプログラムで; グラフィックアプリケーションが 使いたいなら、 X 用のものが数多く出ていて、それらを選べます。

要するに、この章で記述される 設定が必要なプログラムは:

もちろん、 sendmail と m4 だけは基本システムでインストールされていて; パッケージコレクションから他のプログラムをインストールすることもできます。

話を続ける前に、この章で出てくるプログラムのどれも強制されるものではないことを 覚えておいてください : 同じような機能の他のアプリケーションが 複数あって、そして多くのユーザーがそちらを好みます。 メーリングリストで異なる意見に出会うでしょう。 メールの送受には違う戦法を用いることもでき: ここで説明してあるのは開始点に過ぎず; 一度 どうやって動くかが判ればあなたの needs に適応するように変更したり、 まったく違う方法にしたい事でしょう。

ここに書かれている例と まったく正反対なのは Netscape Communicator のようなアプリケーションの利用で、 これはみんなやってくれて、 多くの component の設定の必要性がなく: Communicator では Internet をブラウズでき、メールの送受信とニュースを読むことができます。 そのうえ、設定は非常に簡単です。 料金を払う価値があるものです。が、: Communicator は "閉ざされた" プログラムで他の Unix 標準ユーティリティーと 協調をとることができません。

他の可能性として、メールとニュースを読むのに emacs を使うことです。 Emacs は Unix のユーザーに紹介する必要は有りませんが、 この場合、あなたが知らないとして、それは拡張可能エディター ( emacs をエディターと呼ぶけれども、それは何か reductive です) は完全な作業環境となるもので、そして、メール、ニュースを読み、多くの操作を させることができます。 多くの人々には emacs は ただの環境で、彼らにとって、すべての仕事をするのに必要なものです。 emacs のメールとニュース向けの設定は emacs のマニュアルに記述されています。

この章では以降、インターネット接続に、 シリアルモデムを使ってプロバイダーと PPP 接続された ホストを扱います。

最初に基本的な用語を:

MUA (mail user agent)

メールを読み書きするためのプログラム。 例えば: muttelmpine 、また、基本システムにインストールされている mail アプリケーションは simple です。

MTA (mail transfer agent)

2台のホスト間でメール運ぶプログラム。 ローカル(同一ホスト内)のも行います。 MTA はメールが目的地に 到達するような path を決めます。 BSD システム (だけでは有りませんが) の標準 MTA は sendmail です。

MDA (mail delivery agent)

普通 MTA が使うプログラムで,メールを運び; 例えば、 これが受取人のメールボックスに 物理的に put します。 例えば、 sendmail はメールの配達に、1つ以上の MDA を使います。

Figure 12-1 はそう設定したいメールシステムを 書いた図です。 ローカルネットワーク (あるいは単一ホスト) とプロバイダーは モデムで PPP 接続です。 太い線で描かれた "bubbles" はユーザーが 手動で起動するプログラムで; 残りの bubbles は 自動起動するプログラムです。 丸数字はメール循環を道理に適う段階に 分けたものです:

  1. ステップ (1) でメールをプロバイダーの POP サーバーから fetchmail を使ってダウンロードします。 それは、sendmail を使ってメッセージをユーザーのメールボックスに入れます。

  2. ステップ (2) でメールを読み、あるいは返事を書き、 新しいメッセージを書くために、 mutt (あるいは他の MUA) を起動します。

  3. ステップ (3) でユーザーは mutt でメールを "送信" します。 メッセージはスプールエリアに貯められます。

  4. ステップ (4) でユーザーは プロバイダーの SMTP サーバーにメッセージを輸送するために sendmail を呼び出し、 最終目的地に向けて配達されます (他のメールサーバーを通るかも知れません)。 プロバイダーの SMTP サーバーはメールの 中継サーバー として機能します。

プロバイダーとの接続が必要なのはステップ (1) と (4) の時だけで ; 他のステップでは必要ありません。

Figure 12-1. メールシステム構造

12.1. sendmail

標準インストール の MTA は sendmail でメッセージの配送をし、 それがローカルへのメッセージなら直接配達します。 メッセージか違うドメインへのものなら、 MTA はそのドメインのメールサーバーのアドレスを調べなければ なりません。 Sendmail は DNS サービス ( Chapter 11 に書かれています) を使い、( DNS サーバーに MX レコードとして蓄積されている) required アドレスを捜し、 目的メールサーバーに配達します。

BSD の世界で最も使われている MTA は多分 sendmail です。 Sendmail は 設定ファイルとデータベースで制御され、 /etc/mail/sendmail.cf は一番重要です。 一般には、あなたが達人でないなら、 /etc/mail/sendmail.cf ファイルに直接手を入れるのは良い事とは言えず; 代わりに あらかじめ定義されたマクロと、かなり (えー、 ほとんど) 設定を簡単にする m4 プリプロセッサーを使ってください。

註: 1.5 以前の NetBSD では、 メール設定ファイルは/etc/mail ではなく、 /etc にありました。

マクロを使ってでさえ、 sendmail の設定は気力の無い人には 向いていなくて、次節では異なる need や異なる設定にあわせて 変更することのできる例を述べるだけです。 インターネットにモデムでつないでいれば、 設定ファイル例はきっと、あなたのニーズにぴったりで : 架空のデータをあなたのものに置き換えるだけです。

解決する最初の問題は、われわれが扱っているローカルネットワーク が内部ネットワークである、つまり、インターネットから 直接アクセスできないということです。 この意味は、内部名はインターネットでは意味を持たなくて つまり、 "ape.insetti.net" は外部のホストから 到達できなくて: この return address では、誰も送られたメールに reply できません (メールシステムによっては、 unknown host からのもの ということでメッセージを reject することもありえます。) true アドレスは、誰からも見えるもので、 プロバイダーから割り当てられます。従って、ローカルアドレス "carlo@ape.insetti.net" を real アドレス "alan@bignet.it" に変換することが大切です。 Sendmail は、正しく設定されていればメッセージの運送時に この世話はしてくれます。

e-mail をプロバイダーのメールサーバーを relay として、そこに送る sendmail の設定もしたいでしょう。 この章に書かれている設定は、 sendmail は受取人のメールサーバーに直接 contact せず (先に述べた通り)、メールのすべてを プロバイダーのメールサーバーへ中継します。

註: プロバイダーのメールサーバーは リレー として働き、 自分のドメインではなくて他のメールサーバーに 行くことになっているメールを運びます。 2つのサーバーを中継します。

プロバイダーへは常時接続されているわけではないので、 /etc/rc.conf で デーモンとして起動する必要は無くて: 'sendmail=NO' という行で disable できます。結果として、プロバイダーにメールを運びたい時は sendmail を手作業で起動する必要があります。 Local mail は sendmail がデーモンとして動いていなくても 正しく配達することができます。

sendmail の設定を始めましょう。

12.1.1. genericstable での設定

この種類の設定は sendmail が内部ホスト名を書きかえるのに使う 変換表が入っている /etc/mail/genericstable ファイルを使います。

最初のステップはすなわち genericstable ファイルを書くことです。例えば:

carlo:         alan@bignet.it
root:          alan@bignet.it
news:          alan@bignet.it      

能率のために、 genericstable を次のコマンドで変換して:

# /usr/sbin/sendmail -bi -oA/etc/mail/genericstable      

さて、 sendmail 設定ファイルをつくるための設定ファイル の原型を作るときが来ました。

# cd /usr/share/sendmail/m4      

mycf.mc と呼ぶ新しい sendmail 設定ファイル には次のものが含まれ:

divert(-1)dnl
include(`../m4/cf.m4')dnl
VERSIONID(`mycf.mc created by carlo@ape.insetti.net May 18 2001')dnl
OSTYPE(bsd4.4)dnl

dnl # Settings for masquerading.  Addresses of the following types
dnl # are rewritten
dnl #     carlo@ape.insetti.net
dnl #     carlo@ape
GENERICS_DOMAIN(ape.insetti.net ape)dnl
FEATURE(genericstable)dnl
FEATURE(masquerade_envelope)dnl

define(`SMART_HOST',`mail.bignet.it')dnl

FEATURE(redirect)dnl
FEATURE(nocanonify)dnl

dnl # The following feature is useful if sendmail is called by
dnl # fetchmail (which is usually the case.)  If sendmail cannot
dnl # resolve the name of the sender, the mail will not be delivered.
dnl # For example:
dnl #	MAIL FROM:<www-owner@netbsd.org> SIZE=2718
dnl #	501 <www-owner@netbsd.org>... Sender domain must exist
FEATURE(`accept_unresolvable_domains')dnl

dnl # accept_unqualified_senders is useful with some MUA, which send
dnl # mail as, for example:
dnl #	MAIL FROM:<carlo>
FEATURE(`accept_unqualified_senders')dnl

dnl # Mail for `smtp' mailer is marked `expensive' (`e' flag):
dnl # instead of connecting with the relay, sendmail puts it in
dnl # a queue for delayed processing.
dnl # Sendmail starts complaining about undelivered messages after
dnl # 16 hours.
define(`SMTP_MAILER_FLAGS',`e')dnl
define(`confCON_EXPENSIVE',`True')dnl
define(`confTO_QUEUEWARN', `16h')dnl

dnl # For european users
define(`confDEF_CHAR_SET',`ISO-8859-1')dnl

dnl # Enable the following three lines to use procmail as a local
dnl # delivery agent.  The third line is optional, only the first
dnl # two are required.
dnl # define(`PROCMAIL_MAILER_PATH', /usr/pkg/bin/procmail)dnl
dnl # FEATURE(local_procmail)dnl
dnl # MAILER(procmail)dnl

dnl # The following two mailers must always be defined
MAILER(local)dnl
MAILER(smtp)dnl      

註: 先の例で、 "dnl" の後ろにあるものは全てコメントとみなされ、 m4 プリプロセッサーはそれを切り捨てます。

この設定で sendmail が "ape.insetti.net" という種類のアドレスを /etc/mail/genericstable ファイルにある real name に書きかえます。 また、メールは "mail.bignet.it" サーバーに送られます。 オプションの意味についての詳細は /usr/share/sendmail/README ファイルに書かれています。

例示した設定ファイルの自分向けのバージョンを作るには、 たった2行を変更するだけにすべきで、 次のところをあなたの本当のデータに:

GENERICS_DOMAIN(ape.insetti.net ape)dnl
define(`SMART_HOST',`mail.bignet.it')dnl      

最後に、前のバージョンをセーブしてから 新しい設定ファイルを generated するべきで:

# cp /etc/mail/sendmail.cf /etc/mail/sendmail.cf.bak
# m4 mycf.mc > /etc/mail/sendmail.cf
      

註: /usr/share/sendmail/cf ディレクトリーに netbsd-proto.mcというファイルがあり、 NetBSD 出荷時 標準設定として、 /etc/mail/sendmail.cf を作るのに使われています。 必要に応じて make コマンドで 再構築できます。

もうひとつの重要なファイルは /etc/mail/aliases で、 標準設定のままにして置くこともできます。 だけど、次のコマンドを行うことも大切です:

# newaliases       

これで、メールを送るすべての準備が整いました。

12.1.2. 設定のテスト

Sendmail の設定がついに終わり動作準備が出来ましたが、しかし 実際にメールを送信する前にいくつかの簡単なテストをするのが良いでしょう。 最初に、次のコマンドでローカルでの e-mail の送信に 挑戦しましょう:

$ sendmail -v carlo
Subject: test

Prova
.
carlo... Connecting to local...
carlo... Sent      

正確に上の例に従ってください: Subject: の後は空行にして、メッセージの終わりは ドット1つの行にします。 これで、メールクライアントでメッセージを読むことができるはずで、 From: フィールドが正しく書きかえられているか 確かめてください。

From: alan@bignet.it      

次に、アドレス書き換えルールを直接確認するのに、 オプション -bt をつけて sendmail のアドレステストモードを使います。 このモードでは sendmail がアドレスをどう構文解析したかと、 設定ファイルのルールに従ってどのように書きかえたか、 を表示します。 他の試験やいくつかの情報を 見ることもできます。

$ sendmail -bt
ADDRESS TEST MODE (ruleset 3 NOT automatically invoked)
Enter <ruleset> <address>
>      

'?' コマンドでヘルプを表示することができます。

最初に、 generictable マップファイルが 正しく動作することを確認しましょう:

/map generics carlo
map_lookup: generics (carlo) returns alan@bignet.it      

万事 ok で; sendmail がローカル名を map にある 対応する real な物を見つけました。

ここで、 エンベロープの送信者アドレスの書き換えのテストを 次のコマンドですることができ:

/tryflags ES
/try smtp carlo@ape.insetti.net
      

結果はつぎのような感じになっていると思います:

Trying envelope sender address carlo@ape.insetti.net for mailer smtp
rewrite: ruleset   3   input: carlo @ ape . insetti . net
rewrite: ruleset  96   input: carlo < @ ape . insetti . net >
rewrite: ruleset  96 returns: carlo < @ ape . insetti . net . >
rewrite: ruleset   3 returns: carlo < @ ape . insetti . net . >
rewrite: ruleset   1   input: carlo < @ ape . insetti . net . >
rewrite: ruleset   1 returns: carlo < @ ape . insetti . net . >
rewrite: ruleset  11   input: carlo < @ ape . insetti . net . >
rewrite: ruleset  51   input: carlo < @ ape . insetti . net . >
rewrite: ruleset  51 returns: carlo < @ ape . insetti . net . >
rewrite: ruleset  61   input: carlo < @ ape . insetti . net . >
rewrite: ruleset  61 returns: carlo < @ ape . insetti . net . >
rewrite: ruleset  94   input: carlo < @ ape . insetti . net . >
rewrite: ruleset  93   input: carlo < @ ape . insetti . net . >
rewrite: ruleset   3   input: alan @ bignet . it
rewrite: ruleset  96   input: alan < @ bignet . it >
rewrite: ruleset  96 returns: alan < @ bignet . it >
rewrite: ruleset   3 returns: alan < @ bignet . it >
rewrite: ruleset  93 returns: alan < @ bignet . it >
rewrite: ruleset  94 returns: alan < @ bignet . it >
rewrite: ruleset  11 returns: alan < @ bignet . it >
rewrite: ruleset   4   input: alan < @ bignet . it >
rewrite: ruleset   4 returns: alan @ bignet . it
Rcode = 0, addr = alan@bignet.it
>      

見ての通り、ローカルアドレスは実アドレスに 書きなおされていて、あなたのシステムから出ていった時に e-mail が見つけられます。???

次のコマンドで同じような事をすることができ:

/try smtp carlo      

ヘッダーの送信者が書き直されていることの確認は 次のコマンドでできます:

/tryflags HS
/try smtp carlo@ape.insetti.net
      

12.1.3. 代替 MTA の利用

NetBSD 1.4 からのバージョンでは sendmail は 直接呼ばれず:

$ ls -l /usr/sbin/sendmail
lrwxr-xr-x  1 root  wheel  21 Nov  1 01:14 /usr/sbin/sendmail@ -> /usr/sbin/mailwrapper      

mailwrapper の意図は sendmail の代わりの MTA (例えば、 postfix) を使えるようにすることです。 他のメーラーを使うつもりの場合は、マニュアルページの mailwrapper(8) と mailer.conf(5) が明解に書かれているので 読むことを薦めます。

12.2. fetchmail

プロバイダーにメールが届いても、 それが自動的にローカルホストに送られてくることはなくて; それで、ダウンロードする必要があります。 Fetchmail は非常に人気の有るプログラムで リモートメールサーバーからメールをダウンロードして ローカルシステム の delivery (大抵 sendmailを利用)に転送します。 それは強力なのに設定と利用が簡単で: インストール後、 ~/.fetchmailrc ファイルが 作られ、 プログラムの動作準備ができます。 (~/.fetchmailrc にはパスワードが含まれるので 適切なパーミッションにする必要があります。)

これは例で .fetchmailrc:

poll mail.bignet.it
protocol POP3 
username alan there with password pZY9o is carlo here
flush 
mda "/usr/sbin/sendmail -oem %T"    

註: 最後の行 ("mda ...") は、 sendmail がシステム上で デーモンとして動いていないときだけ使います。 このファイルで示されているメールサーバー(mail.bignet.it) は sendmail がリレーに使うのと同じである必要がない事に 注意してください。

今、次のコマンドがローカルシステムへのメールのダウンロードと配送 に使え:

$ fetchmail    

これで、 messages は mutt で読むことができます。

12.3. mutt でメールの読み書き

Mutt は非常に人気の有るメールプログラムのひとつで : "軽量" で使いやすく、 多くの特徴があります。 マニュアルページ mutt は非常にやせこけていて; 本当のドキュメントは /usr/pkg/share/doc/mutt/ にあり、 特に manual.txt です。

Mutt の設定は ~/.muttrc ファイルで行います。最も簡単な作成法は mutt の muttrc ファイル例 (普通 /usr/pkg/etc/Muttrc にあります) をホームディレクトリーにコピーして変更することです。 次の例は どのように遂行するかを書いていて:

set copy=yes
set edit_headers
set folder="~/Mail"
unset force_name
set mbox="~/Mail/incoming"
set record="~/Mail/outgoing"
unset save_name

bind pager <up> previous-page
bind pager <down> next-page

color normal white black
color hdrdefault blue black
color indicator white blue
color markers red black
color quoted cyan black
color status white blue
color error red white
color underline yellow black

mono quoted standout
mono hdrdefault underline
mono indicator underline
mono status bold

alias pippo Pippo Verdi <pippo.verdi@pluto.net>    

mutt を始めるには:

$ mutt    

註: Mutt はカラー表示のサポートがありますが、これは端末の設定に依存します。 X では xterm-color が使え; 例えば:

TERM=xterm-color mutt	

12.4. メール受信戦略

この節ではメールの受信と読むための簡単な方法が 書かれています。 プロバイダーへの接続はメッセージのダウンロードの時だけ必要で ; メールはオフラインで読めます。

  1. プロバイダーへ接続する。

  2. fetchmail を実行する。

  3. 接続を終える。

  4. mutt でメールを読む。

12.5. メール送信戦略

mutt でメールを書いて "sent" したら、メッセージは sendmail によってプロバイダーに送られなければなりません。 メールは mutty コマンドで送られますが、これで本当に送られるわけではなくて; メッセージはスプールエリアのキューに追加されて; sendmail がデーモンとして動いていなければ、 手動起動することが大切で、 そうしないと、ハードディスク上に残ったままになります。 必要なステップは:

  1. mutt でメールを書き、 send して mutt を終える。

  2. プロバイダーへ接続する。

  3. /usr/sbin/sendmail -q -v コマンドでキューに貯められたメッセージを プロバイダーに転送する。

  4. 接続を終える。

12.6. 高度なメールのツール

メールを使い始める時は、非常に洗練された要望というものはなくて、 すでに記述された標準設定で全ての要望に満足するでしょう。 ですが、多くのユーザーは、 時間が経つにつれて、日々のメッセージの量が増えていき、 話題の種類ごとに違うメールボックスに分けるなど、 より合理的な構成のメール保存が大切になるでしょう。 例えば、 メーリングリストを購読するなら、 毎日たくさんのメッセージを受け取るので、 他のメールと分けて保存したくなることでしょう。 メールボックスの整理は、毎日、手作業で同じことを繰り返し、 そんなにもの時間を費やすことに気がつくと思います。

手作業で同じ作業を繰り返すより、プログラムで自動的にするのは どうでしょう? 数多くのツールが メールシステムを柔軟に、 あるいはメールの自動処理に使えます。 一番知られ使われているものは:

この節の残りの部分では、とても一般的な場合向けの procmail の設定例を紹介します: メーリングリストから来た 全メッセージをユーザーが定義したメールボックスに 自動的に届けてくれるものです。 sendmail の設定を procmail directly を呼ぶように変更し (procmail は sendmail が local mailer として使います)、 procmail の custom 設定ファイルを作ります。

最初に、 procmail を、パッケージシステムを使って (mail/procmail) からインストールする必要があります。

次に、 procmail をローカルのメーラーとして使うために sendmail の設定を変える必要があります。 sendmail M4 prototype ファイル mycf.mc の 次の3行で、コメントとして外されているのをを解除して、 sendmail 設定ファイルを再生成します。

define(`PROCMAIL_MAILER_PATH', /usr/pkg/bin/procmail)dnl
FEATURE(local_procmail)dnl
MAILER(procmail)dnl    

最初の行は procmail プログラムのパスを指定します。 (どこに procmail がインストールされているかは、 which procmail コマンドで調べられます。) 2行目は sendmail に procmail を local mail delivery として使うように指定し、 3行目は sendmail のメーラーのリストに procmail を追加します。 (この行は任意です。)

最終段階はメール配送の方法が書かれた procmail 設定ファイルの作成です。

Let's say that, 例えば、 という roses メーリングリストを購読し、 メーリングリストからの全メッセージに、次のようなヘッダーが 含まれているなら:

Delivered-To: roses@flowers.org    

procmail 設定ファイル(.procmailrc) はこんな感じで:

PATH=/bin:/usr/bin:/usr/pkg/bin
MAILDIR=$HOME/mail
LOGFILE=$MAILDIR/from

:0
* ^Delivered-To: roses@flowers.org
roses_list    

先のファイルにはルールは ":0" を含む行で始まる ひとつだけです。次の行は "Delivered-To: roses@flowers.org" という string を含む全てのメッセージを 見つけ、最後の行は 選ばれたメッセージを roses_list メールボックスへ行かせる指定です。 (そのメールボックスは $MAILDIR 内に作っておきます。) 残りの メッセージは、標準メールボックスに配送されます。 $MAILDIR は mutt での設定と 同じディレクトリーであることに注意して:

set folder="~/Mail"    

もちろん、このメーリングリストは単なる一例で; procmail は 非常に融通の利くツールで多くの基準にのっとってメールを ふるい分けることができます。例によって、詳細はマニュアルページ : procmail(1), procmailrc(5) e procmailex(5) (最後のものには 設定ファイルのたくさんの例が入っています。)を参照してください

sendmail がローカルのメーラーとして procmail を使うかは テストモードで確認することができます:

$ /usr/sbin/sendmail -bt
ADDRESS TEST MODE (ruleset 3 NOT automatically invoked)
Enter <ruleset> <address>
>    

次のコマンドで sendmail が知っているメーラーのリストが 表示されます:

> =M    

次のようなものが出るでしょう:

mailer 3 (local): P=/usr/pkg/bin/procmail S=EnvFromL/HdrFromL ...    

12.7. tin でニュース

news と言う単語は USENET ニュースグループの記事のセットを示し、インターネット上のサービスです。 各ニュースグループには特定の話題に関係する記事があります。 ニュースグループを読むことはメーリングリストを読むことと異なり: メーリングリストを購読すると記事をメールで受け取り、 mutt のような普通のメールプログラムで読み、 リプライを送るにもそれを使います。 ニュースでは、代わりに、 直接ニュースサーバーから ニュースリーダー と呼ばれる dedicated プログラム、 例えば tin のようなものを使って読みます。 あなたが興味あるニュースグループを tin で購読でき、 スレッド threads を追いかけることができます。

スレッド: スレッドとは "オリジナル"と呼ばれる記事から派生した全ての記事が一続きの流れになったものです。 要するに、メッセージがグループに送られ、誰かが答え、ほかの人々が 先に答えられたものに答え..など メッセージとリプライが木のような構造をとり: ニュースリーダーなしに、正しいメッセージの流れは 理解できません。

(例によって パッケージコレクションから) tin を インストールした後にすることは、 /usr/pkg/etc/nntp/server ファイルに、 NNTP サーバーの名前を書くことだけです。 例えば:

news.bignet.it

一度これをすると、 rtin コマンドでプログラムを開始する事が出来ます。 画面上には 次の例の様に表示され:

$ rtin
Connecting to news.bignet.it...
news.bignet.it InterNetNews NNRP server INN 1.7.2 08-Dec-1997 ready (posting ok).  
Reading groups from active file...
Checking for new groups... 
Reading attributes file...
Reading newsgroups file...
Creating newsrc file...
Autosubscribing groups...
Reading newsrc file...    

最初に接続したときは、 tin は、どれが購読できるのか ニュースグループの巨大なリストをダウンロードするので 数分我慢してください。 ダウンロードが終わると、プログラムのメインスクリーンが表示され; 大抵、どのグループも表示されていなくて; グループのリストをみるには y を入力します。 グループを購読するには、グループ名のところに移動し、 y を押します。

一度、いくつかのニュースグループを 購読すると rtin -Q コマンドでよりすばやく起動できるようになります。 新しいグループの search を無効にする (-q)、アクティブグループだけを検索する (-n) 、 ニュースグループ概要(description) はロードしない (-d): tin では y (yank) コマンドは使えません。 tin をこれらのオプションをつけて起動するとニュースグループが moderated かどうかは教えてくれません。

註: (我々の例のような) 内部のネットワークから接続していると、 メッセージを beginning にあるアドレスに送っても、きっとだめでしょう。 (なぜかと言うとそれは 内部アドレスだからです。) 問題を解決するには、 tin の設定ファイル (~/.tin/tinrc) で "mail_address" オプションを使うか、 あるいは REPLYTO 環境変数をセットします。